外苑前「Andi（アンディ）」ランチ体験記｜モダンベトナム料理で旬食材を味わう贅沢コース Read in English

外苑前「Andi（アンディ）」

東京・外苑前に佇む 「Andi（アンディ／Ăn Đi）」 は、ベトナム料理をベースにフレンチのエッセンスと日本の四季を織り交ぜたモダンベトナムレストランです。ミシュランガイドにも掲載され、食通からの評価も高い名店。今回は日曜日13時に予約し、ランチコースを実際に体験しました。

店内の雰囲気

店内はシンプルかつ洗練された空間。自然光を取り入れつつ、木材や籐椅子の質感を生かしたインテリアで、ベトナムの空気感をさりげなく演出しています。壁には編み込みの装飾が飾られ、伝統とモダンデザインが融合。オープンキッチンからは料理の臨場感が伝わり、五感で楽しめる環境が整っています。

コース構成（土日限定 ランチメニュー）

その日の新鮮な旬の食材を使ったお任せコースとなります。 上質で個性的、アンディでしか体験できないベトナム料理です。8,800円 (税込)
※ランチコース+ペアリング：お料理に合わせたお酒のペアリングがつきます、アンディで一番人気のプランです。16,500円 (税込)

Welcome｜ストリートフード

最初に提供されたのは しらすをたっぷり挟んだ小さなバインミー風サンド。栃木のパン工房「SHOPAIN ARTISAN BAKEHOUSE」のパンを使用し、塩気と香りのバランスが絶妙。日常的な食材を、洗練された形で再構築しています。

Signature｜発酵緑茶・ホオズキ・シューブル・ジャスミン

福岡・星野製茶園の発酵緑茶を取り入れたサラダ仕立て。ホオズキやトマトの酸味、ジャスミンの香りが重なり、香り高い余韻を残す一皿でした。発酵のニュアンスを取り入れることで、ベトナム料理の持つ“生きた味わい”を感じさせます。

Summer roll｜秋刀魚・ビーツ・デュカ

見た目にも鮮やかな生春巻き。秋刀魚の旨味とビーツの甘みをライスペーパーで包み込み、デュカ（ナッツとスパイスのミックス）が香ばしさを添えます。透明なライスペーパーから赤・白・緑の色彩が透ける美しさは、料理というよりも芸術品のよう。

Canh Chua Ca｜山女・トマト・酢橘

ベトナム伝統の酸味スープ「カインチュア」を山女（やまめ）で表現。奥江戸水産の魚を使い、トマトと酢橘の酸味で爽やかに仕立てています。スープの酸味と魚の柔らかさが絶妙で、日本の川魚を用いる点にシェフの独自性が感じられました。

Món Thịt｜猪・蓮根・落花生

メインは猪肉。蓮根の食感と、落花生の香ばしさがアクセントになった一品。力強い肉の味わいを、野菜とナッツで軽やかに調和させています。伝統的なベトナムの“肉料理”を、日本の山の恵みで再解釈した印象です。

Pho Ga｜黒さつま鶏のフォー

コースのクライマックスは 黒さつま鶏のフォー。鹿児島のカゴシマバンズの鶏を使用し、深い旨味を持つスープが特徴。別皿のフレッシュハーブを好みで加えると、香りが広がり味わいが変化します。定番料理でありながら、ここまで洗練されたフォーはなかなか出会えません。

Chè｜バジルのデザート

最後は、爽やかなバジルを使ったアイスクリーム。甘さは控えめで、清涼感のある後味が印象的。ベトナム伝統のチェーをモダンにアレンジした締めくくりでした。

生産者とのパートナーシップ

メニューには、生産者の名前が丁寧に記載されています。

• 福岡・星野製茶園（緑茶）
• 鹿児島・カゴシマバンズ（黒さつま鶏）
• 北海道・山田農場チーズ工房（シューブル）
• 茨城・シモタファーム（ハーブ）

料理は単なる“食”を超え、地域の生産者と都市をつなぐストーリーを感じさせるものでした。

訪問を終えて

Andiのランチコースは、ベトナム料理の枠を超えた体験型ガストロノミー。ひと皿ごとに文化・食材・季節が丁寧に織り込まれ、料理と空間の両面で「非日常」を味わうことができました。

• 料理：伝統と革新が融合し、一品ごとに新しい驚きがある
• 空間：落ち着いたモダンデザイン、特別な食事の場として最適
• サービス：料理や食材の背景説明が丁寧で、理解が深まる

特別な日のランチやディナー、または大切な人との記念日にもおすすめできる一軒です。

Q&A

Andiのランチコースの価格帯は？

1万円前後から。内容やペアリングによって変動します。

どんなシーンにおすすめ？

記念日や接待、食に関心の高い方との会食に最適です。

ベトナム料理初心者でも楽しめますか？

はい。フォーや生春巻きなど馴染みのあるメニューが含まれており、誰でも楽しめます。

店舗情報

https://www.instagram.com/andivietnamese